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ヒートショックって結局なに?冬の自宅で突然起こる危険と、今日からできる対策

ヒートショックって結局なに?

冬になるとよく聞く「ヒートショック」という言葉。
なんだか怖そうだけれど、実際に何が起きているのかは、よく分からないという人も多いと思います。

ヒートショックとは、急に寒い場所から暖かい場所へ移動したとき、またはその逆に、体に大きな負担がかかることを言います。特に、血圧が急に上がったり下がったりすることで、体の中がびっくりしてしまう状態です。

たとえば、冬の家の中を思い出してください。
暖かいリビングから、暖房のない脱衣所へ行き、そこから熱いお風呂に入る。
このとき、体は「寒い!」「急に暑い!」と短い時間の中で何度も変化を強いられます。

寒い場所では、体は熱を逃がさないように血管をぎゅっと縮めます。
すると血圧は上がります。
そのまま今度は熱いお風呂に入ると、血管は一気に広がり、血圧が急に下がります。

この血圧の急な変化が、ヒートショックの正体です。

体が元気なときは問題が起きにくいのですが、年を重ねると、この変化についていく力が弱くなります。
すると、めまいが起きたり、気を失ったり、ひどい場合には命に関わることもあります。

ヒートショックが怖いのは、特別な病気がなくても起こること自分では気づかないうちに起こることです。

しかもこれは、病院や外ではなく、いつも過ごしている自分の家の中で起こるという点が、とても大きな特徴です。

だからこそ、「自分は大丈夫」「今まで平気だったから」そう思っている人ほど、少しだけ知っておくことが大切なのです。

なぜヒートショックは高齢の人に多いの?

ヒートショックは、だれにでも起こる可能性があります。
でも、特に高齢の人に多いと言われています。それには、ちゃんとした理由があります。

年を重ねると、体の中の「調整する力」が少しずつ弱くなっていきます。たとえば、寒いときに血管を縮めたり、暑いときに血管を広げたりする働きです。若いころは、この切り替えがとても早く、自然にできていました。

ところが高齢になると、寒さや暑さを感じるスピードがゆっくりになり、体が変化についていくのに時間がかかるようになります。

すると、
「そんなに寒くない」
「お湯はいつも通り」
そう思っていても、体の中では血圧が大きく動いていることがあります。

もうひとつの理由は、自分では危険に気づきにくくなることです。

たとえば

  • 寒い脱衣所でも我慢してしまう
  • お風呂は熱い方が気持ちいいと思ってしまう
  • 少しくらいふらっとしても、年のせいだと思ってしまう

こうした小さな「いつものこと」が重なり、ヒートショックにつながることがあります。

また、高齢の人ほど、一人で入浴する時間が長くなりがちです。
そのため、もし体調が急に悪くなっても、まわりがすぐに気づけないこともあります。

ここで大切なのは、「年をとったから仕方ない」と考えないことです。
ヒートショックは、老化そのものではなく、環境と体の変化が合っていないときに起こるものです。

つまり、体に合わせて環境を少し整えてあげるだけで、ぐっと起こりにくくすることができます。

そのためにはまず、「なぜ高齢の人に多いのか」を知ること。それが、安心して冬を過ごすための第一歩になります。

実は危ないのは「お風呂」だけじゃない

ヒートショックというと、「お風呂で起こるもの」そう思っている人がとても多いです。

たしかに、お風呂は一番起こりやすい場所です。でも、実はそれだけではありません。

ヒートショックは、家の中の温度差が大きい場所で起こりやすくなります。
つまり、どこでも起こる可能性があるのです。

たとえば、冬の夜中や朝方。
暖かい布団から出て、急に冷えたトイレに行く
このときも、体は一気に寒さにさらされます。

また、暖房の効いたリビングから、暖房のない廊下や洗面所に移動する
これも、体にとっては大きな温度の変化です。

本人は
「ちょっと寒いな」
「一瞬だから大丈夫」
そう思っていても、体の中では血圧が急に上がっています。

特に注意したいのは、夜中のトイレ朝いちばんの行動です。

この時間帯は、体もまだ目覚めきっておらず、血圧も変わりやすい状態です。
そこに寒さが加わることで、ヒートショックが起こりやすくなります。

怖いのは、こうした場所がすべて「毎日使っている、慣れた場所」だということです。
慣れているからこそ、危険を感じにくく、対策もしないままになりがちです。

ヒートショックは、特別な行動をしたときではなく、いつもの生活の中で、静かに起こる事故です。
だからこそ、「お風呂だけ気をつければいい」では足りません。

家の中にある寒い場所・急に温度が変わる場所を知ること。
それが、次の対策につながっていきます。

自宅でできるヒートショック対策

ヒートショックは怖い話ですが、大切なのはここからです。

実はヒートショックは、ちょっとした工夫で防ぐことができる事故です。
大がかりな工事や、高い道具は必要ありません。

まず意識したいのは、家の中の温度差をできるだけ小さくすることです。

お風呂に入る前には、脱衣所を少しだけ暖めておきましょう。
小さな暖房や、短時間のエアコンでも十分です。
「寒くないな」と感じるだけで、体の負担は大きく減ります

次に、お風呂の入り方です。
お湯は、熱すぎないことが大切です。
目安は、ぬるめから少し暖かいと感じるくらい。
熱いお湯に一気に入るのは、体に強い刺激を与えてしまいます。

入るときは、
いきなり肩までつからず、
まず足元からゆっくり体を慣らします
かけ湯をして、体が「びっくりしないように」してあげましょう。

そして、忘れがちなのが水分です。
お風呂の前後に、コップ一杯の水を飲む
これだけでも、血の流れは安定しやすくなります。

お風呂以外では、
トイレや廊下、洗面所もポイントです。
夜中に起きることが多い場合は、
小さな足元ライトや、弱めの暖房を使うのもおすすめです。

大切なのは、「全部を完璧にやろう」としないことです。

一つでもいいので、今日からできることを一つ増やす。それだけで、ヒートショックの危険は確実に下がります。
ヒートショックは、年のせいでも、運のせいでもありません。暮らし方を少し見直すことで、防げるものです。

家族ができる一言・一工夫

ヒートショックの対策は、本人が気をつけることも大切ですが、家族のちょっとした関わりが、とても大きな力になります。といっても、難しいことや、強く注意する必要はありません。

たとえば、
「お風呂、長くない?」
「寒くない? 脱衣所あっためといたよ」
そんな一言で十分です。

高齢になると、
「心配をかけたくない」
「大丈夫なふりをしてしまう」
そんな気持ちを持つ人も多くなります。

だからこそ、命に関わる話を、怖がらせる形ではなく、日常の会話として自然に伝えることが大切です。

また、入浴時間がいつもより長いときや、夜中に何度もトイレに起きるときは、さりげなく様子を見るだけでも安心につながります。ヒートショックは、「見守り」があるだけで、防げる場面も多いのです。

〜知っていれば防げる事故〜

ヒートショックは、突然起こるように見えて、実は日々の生活の中に原因があります。

寒い場所と暖かい場所の差、
いつものお風呂、
いつものトイレ、
いつもの家。

だからこそ、特別な準備をしなくても、少し意識を変えるだけで防ぐことができます。「自分は大丈夫」ではなく、「今の家は体に合っているかな?」そう考えてみることが、何よりの予防です。

ヒートショックは、年を取ったから起こるものではありません。知らないままにしておくことが、一番の危険です。
冬を安心して、気持ちよく過ごすために。今日からできることを、ひとつだけ始めてみてください。
それだけで、家での時間は、もっと安全で、もっと穏やかなものになります。